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長老 自分の筋肉その愛
長老 自分の筋肉その愛
- 4 :無記無記名 :2005/10/05(水) 06:53:22 ID:qQu/gc4W
- おまえら、黙って聞いてれば腕の角度がどうとか、付加より回数重視がいいとか言いたいこといいやがって!!
てめーらにかけてるものはそんな知識じゃない!!筋肉に対する愛情なんだよ!!
フッ・・どうせこのスレにいる筋肉自慢の荒くれどもがこれだけで納得するとは思えんから俺の過去の経験談を書かないとだめだろうな。
それはつい先日のことだった。
俺はジムの中ではもっとも高重量を扱えるだけでなく、知識も豊富であり、ジム内では長老的な立場であり、そのため「長老」と呼ばれていた。
この日もトレーニングのためジムにむかい、早速ベンチプレスをするためベンチの台に向かった。
すると、一人の男が60kgのバーベルを上げている姿が目に飛び込んできた。
俺「君、フォームがあまいよ。もっと胸を張って手の間隔を広げたまえ。それでは狭すぎる。」
「バーベルをあげるときも瞬発力を意識して、しかも反動をつけないように意識しないと。」
「そんなことでは上達なんてしないよ。もう少し勉強したまえ。」
60kg男「長老、アドバイスありがとうございます。」
俺「わからないことがあったらいつでも僕に聞きたまえ。」
そう言うと俺はつかつかと横においてある別のベンチに座りウェートを160kgにセットし早速10レプス開始した。
怒声にも似た気合とともに俺の完璧なフォームでのベンチプレスが繰り返される。
デヤァァァァー!!
1セット終わり一休みしていると、横でベンチやっている男に視線が向かった。
なんと、この男は190kgを上げているのだ。
このジムで俺より高重量をあげるとは・・・
しかし、いいフォームをしてるが若干手の幅が狭いな
俺はその男に言った。
俺「君、なかなかいいフォームをしてるけど、あと3mmほど手の間隔を広げたほうがいいな。」
次の瞬間、俺はその男のかををみて衝撃を受けた。
その男は俺が3年前ジムに入会したとき同時に入会した男で、当時は俺もその男もベンチは60kgしか上がらなかったのである。
俺「ば・・馬鹿な・・・トレーニング年数が同じだとすると、上達するのは完璧なフォームを
マスターしている俺のほうが早いはずだ・・・
君と僕の実力の差をあけたのはいったい何なのだ・・・」
その男はベンチが一通り終わると休憩しながらぶつぶつと一人で何かをつぶやいていた。
俺は彼の背後から気づかれないように忍び寄り、何をしゃべっているのか確かめた。
男「大胸筋君、今日はよくがんばったね。190kgなんてすごいじゃないか。」
俺は愕然とした・・この男は筋肉に愛情を注いでいる。
常にこうやって筋肉と対話し、コンディションを確認しているのだ。
おれの脳裏に昨日テレビで見たあるお笑い芸人のテレビでの光景が浮かんだ。
それは、中山きんにくんが自分の上腕三等筋と会話をしている光景である。
そう、こうやって筋肉とコミニケーションをとることは実はトップアスリートの間では珍しくないことなのだ。
俺はそのとき確信した。
俺に足らなかったのはフォームの知識などではない。
まさに自分の筋肉への愛情こそが足らなかったのだ。
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