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野生、鋼、当然の行動

16 :無記無記名 :2005/10/06(木) 02:38:21 ID:Vfn3X1Vc
ある平日のことだった
ニートの俺は白昼堂々、公営の体育館に向かいトレーニングを行う
平日の昼ということもあり誰もいない
ストレッチ等、全て終わらせスクワット台に向かった
この台はセーフティーがついていない
おれは軽い重さから徐々に上げていき、ついに90kgに差し掛かった
90kgといえばかなりの高重量だ
俺の目が虎のように鋭くなる
バーベルを肩に担ぎ気合とともにしゃがむ

 オォラァァー!!!!

誰もいないジムに俺の気合が響き渡る
ちょうど足が90度ほどの角度に差し掛かったとき、一瞬の気のゆるみから力がやや抜ける
その瞬間、ひざは重量に耐え切れずガクリとおれまがり完全なウンコ座りになったのだ
90kgという高重量のバーベルを抱えたままウンコ座り
完全につぶれてしまって持ち上げることは不可能
じりじりとバーベルが鍛え抜かれた僧坊筋にめり込んでいく
背中も耐え切れずに猫背になっていく
時間がたつことは状態を悪化させることを意味する

 し・・死ぬのか・・俺ほどの人間が死ぬのか・・・

もはやこの拷問状態に耐え切れず背中がバーベルの重量により真っ二つになるのは時間の問題だ
俺は天才的な頭脳を振り絞って起死回生の脱出方法を考え抜いた
脱出できる可能性があるとしたら・・前に倒すか後ろに倒すかだ
どちらにすべきか・・・時間はない、「後ろ!」俺の動物的な感性が俺にそうつぶやいたのだ
衰弱しつつある体から残った力を振り絞りすぐさま後ろに全力をそそぐ
「ガシャン!」90kgのバーベルは轟音とともに地面にたたきつけられる
俺は奇跡的に無傷だった
天才的な頭脳と野生の感性、鍛え抜かれた鋼の肉体があったからこそ脱出できたのだ

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