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    高速君助ける
高速君助ける
- 19 :無記無記名 :2005/10/06(木) 10:21:58 ID:xX8J5XqD
 -  おまえら高速君について何か誤解してるんじゃないか?  
 おれは見た。ゴールドが人目のつかないところで黙々とトレーニングに取り組む姿を。  
 ちなみに少し遠くから観察してたけど、彼はベンチ150kg程度は普通に上げてた。  
 実力もまずまず優秀である。  
 しかし、もっと彼に対して尊敬の念を抱いたのはある事件があってからである。  
 ある日、おれの背後でだれかがスクワットをやっていた。  
 重量は200kgぐらいだったと記憶している。  
 そいつがバランスを崩してバーベルを抱えたまま俺のほうに倒れかかってきたのだ。  
 倒れる場所や角度などから考えればおそらく俺の頭は200kgのバーベルでかち割られて即死していたであろう。  
 しかし、その瞬間ある人物の影が僕の前を隼のような速度で横切った。  
  
  あぶない!!  
  
 そう、その人物こそ高速君である。  
 高速君は倒れ掛かるスクワット野郎を見た瞬間に瞬時に状況を把握、俺の身を救うために自ら俺にタックルを仕掛け  
 俺を跳ね飛ばし危機を救ったのだ。  
 何が起こったかわからなかった俺は振り返った瞬間、何が起こったのか全てを悟った。  
 そこには、200kgのバーベルに下敷きになった高速君がいたのだ。  
 彼は俺をかばうために自らを犠牲にして飛び込んだのである。  
 しかし、高速君の鍛え抜かれた大きな鋼の背筋は完全に200kgの衝撃を跳ね返していたのだ。  
 200kgのバーベルのダメージをものともせず、何事もなかったかのような平気な顔で高速君は俺のほうに歩み寄り、  
 「きみ、大丈夫かい?」と俺の身を案じていたその顔は男、いや漢だった。  
   
 
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