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    崇高な男同士の戦い
崇高な男同士の戦い
- 27 :無記無記名 :2005/10/06(木) 12:49:52 ID:xX8J5XqD
 -  「抑えた重量でこなす日」って何だよ。  
 ベンチプレスって言うのはそういうもんじゃないだろ。  
 そもそも筋力ってのはそういうもんじゃないだろ。  
 ベンチってのはなあ、男と男の維持の突っ張りあいなんだよ。  
 他に自分より重い重量を挙げてるやつがいたらそれに打ち勝つことこそが重要だろう 。  
 どうやら、俺のジムでのトレーニングについて書かないと駄目な空気になってきたな。  
  
  
 たとえばこれは3日前の某有名ジムでの俺のトレーニングの体験談だ。  
 今日はベンチを軽めの負荷でやろうと計画していたおれは150kgでまず10レプスをやり休憩していた。  
 そこにある男が近寄ってきて「休んでる間交互にやってもいいですか?」といってきた。  
 おれは快く承諾したのだが、その次の瞬間、そいつはバーベルにさらに30kgをプラスして180kgにして10レプスを上げたのだ。  
 俺は心の中で思った。  
  
  「こいつ・・・おれにパワー勝負を挑んでる・・ここで引き下がったら男じゃねー!」  
  
 そいつは10レプス上げ終わるとまたもとの重量に戻して休憩をしようとしていた。  
 すかさず、俺は彼にこういった。  
  
  「いや、このままの重量でいいですよ。ちょうど次に180kgを上げようと思ってたんです。」  
  
 そしておれは180kgを10レプスあげる。そして再び休憩していると、次はその男が更に20kgプラスし200kgで5レプスあげた。  
 俺は思った。  
  
  「こいつ、まだやるきなのか・・なかなかやるな・・しかし俺も男として負けるわけにはいかん」  
  
 そして、おれはまたその200kgを6レプスあげた。  
 すると次はそいつは230kgで2回上げた。俺は再び心の中でこう思った。  
  
  「このやろう・・なかなか骨のある奴だな。しかしもうかなり限界に近づいてるなこいつ。  
  これが最後の勝負になりそうだ。230kgで奴より上の回数、つまり3回以上上げればおれの勝利だ。」  
  
 俺はベンチに向かい精神を統一して最後の力を振り絞って持ち上げる。  
  
  ヌォォォー!!  
  
 1回上げるたびに、悲鳴にも似た怒声のような気合がジム内をこだまする。  
 4回持ち上げ、ラックにバーベルをかけた時に俺は力尽きた。  
 そのおとこはベンチから去った。俺の心は男と男の勝負に勝利した充実感に満ち溢れていた。  
  
  
 筋力ってのは男と男の維持の突っ張りあいなんだよ。  
 今日は押さえた重量の日だからとかそんな単純なものじゃなく、もっとメンタル的な崇高な男同士の戦いなんだよ。   
 
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