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阪神大震災のデブ

45 :無記無記名 :2005/10/07(金) 02:39:00 ID:OKLY4hjS
お前何見た目だけで人を判断してるんだ?
人間ってのはなあ、一見しただけじゃ真の姿は見えないんだよ!
どうやら俺の過去の苦い経験をはなさなけらばならないようだな・・・


神戸の一流企業のサラリーマンであるおれは常にブランドスーツをまとい、脱げばビルダー並みというナイスバディーだ。
当然、女性社員は俺にあこがれる。しかし俺の横の席は正に>>34のいうデブと称する人物と同じスペックの奴、つまり170cm110kg
のやつが座っている。俺が憧れの対象となる反面その110kg君は豚とののしられ陰口の対象であった。
人格的に当時未熟だった俺も恥ずかしながらそいつをさげすんでいた。

 「170cmで110kgかよw ぶくぶく太って汗かきまくるなよ、水資源の無駄だろw」

そんなある日だった、例の阪神大震災が起きたのである。俺のいた支社は全壊でみんなが逃げ惑っている。
マッチョである俺は最後まで逃げず、瓦礫の山で社員たちを救助していた。
そんな時目に飛び込んできたのは職場のヒロインとも言うべき美人OLが瓦礫の下敷きになっている姿だ。
おれはカッターシャツを破り捨て上半身裸になった。鍛え上げられた鋼の上半身があらわになる。
180cm105kgの巨体ががっちりと瓦礫をグリップし持ち上げようとするが動かない。

 「だめだ・・ごめん。俺の力じゃ動かない。だけど君をおいて一人逃げることはできない。」
 「俺もここに残って一緒に運命を共にするよ。」

その時だ、煙の中から110kg君が現れる。彼は静かに俺を押しのけ、瓦礫を握り締める。

 ヌォォォー!!

彼の周りが気合でオーラを発してるように感じられた。気迫はどんどんと増幅し、上半身がどんどんパンプアップされる。
「ウォリャー!!」気合が最高潮に達する。カッターシャツが上半身のパンプアップで破れ散る。
そこに現れたのは脂肪だらけの体ではなく正に筋肉の塊であった。
おれは驚いてこうつぶやいた・・・

 「な・・・なんてやつだ・・この巨体がまさか全て筋肉だったとは・・すまん、今まで馬鹿にした俺を殴ってくれ!!」

110kg君はものすごい形相で俺のほうに振り向くとその豪腕で俺の顔面に右ストレートを放った。
俺はその瞬間、「しぬのか・・まさかこれほどの本気のパンチが飛んでくるとは・・」と死を覚悟する。
が、そのこぶしは俺の顔面に寸止めされそのままゆっくりと俺の顔にぺたんと触った。

 「フッ、何を言ってるんだ、誰にでも間違いはある気にするな。それより早く逃げよう。」

しかし俺は瓦礫を押しのける時に力を使い果たしてまったく動けない。
一見してそれを悟った110kg君はおれと美人OLを軽々と背中に担いでその場を去った。
奴は歩きながら背中にいる俺に言った。

 「男の肉体ってのはなア、見せるためにあるんじゃない。侍で言うところの刀と同じだ。
  普段、誰に賞賛されなくてもいいんだ。ただ、いざという時に動けるように普段から鍛え、とぎすましておくものだ。」

奴はデブなんかでないだけでなく、肉体という刀を普段から研ぎ澄ます真の侍だったのだ。

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