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    心頭滅却すれば150kgもまた軽し
心頭滅却すれば150kgもまた軽し
- 121 :無記無記名 :2005/11/05(土) 13:30:28 ID:dkDbtnnR
 -  >>870  
 馬鹿やろう!!  
 何が「スゴク解る」だ!!  
 わかった時点でお前は負け犬なんだよ!!  
 だが俺も男だ、くどくど長く説教をするつもりはない。  
 黙って俺の過去の経験を聞き、そこからヒントを見つけ出せ。  
  
  
 それは俺が大学に入って野球部に入部したばかりのことだった・・  
 初めてトレーニング室に連れて行かれ、ウェイトトレーニングをすることになったのだ。  
  
  先輩「今日はスクワットだ。まずは俺の手本を見ろ!」  
  
 150kgをセットすると、先輩はフルスクワットをはじめた。  
 大木のような太ももはまるで地面に根を生やしているかのごとくどっしりとしている。  
  
  ヌォォォォx−!!  
  
 気合とともにどんどんと回数をこなし、太ももがぱんぷアップされていく。  
 そして10レップス終えると、俺を含め1年を整列させて叫んだ。  
  
  先輩「よし!前から順番にこのバーベルを挙げろ!!」  
  
 だが、みんな果敢に取り組むものの全員挙げきれずにつぶれていく。  
 そしてついに俺の番になった。  
 おれは150kgのバーベルを担いだ。  
 ずしりと俺の僧帽筋に150kgの圧力がかかる。  
  
  誰一人挙げられなかったんだ、これは俺も無理だな・・  
  
 そのとき俺はなぜか高校での歴史の授業での先生のひとつの話を思い出した。  
 それは武田信玄が滅び、信長、家康連合軍が甲斐を攻めた時のことだ。  
 甲斐の恵林寺の僧、快川禅師は追い詰められ火を放たれた。  
 そして業火の中で快川禅師は微動だにせず、こう言った  
  
  心頭滅却すれば火もまた涼し  
  
 業火の中でさえ、強い心をもてば熱さを感じなかったのだ、150kgのバーベルでは俺の心が折れるはずがない!  
 俺はしゃがみこみパラレルの状態になると、あたかも業火に包まれたような時のような強烈な気迫とともにバーベルを上げ始めた。  
  
  デヤァァァァァァァー!!  
  
 パラレルの状態から徐々にバーベルが上がっていく。  
 そして、ゆっくりと完全にバーベルを挙げきったのである。  
 後で聞くことによると、歴代の新入生でいきなり150kgを挙げれたのは俺だけのようである。  
 おれは、この試練を乗り切ることによってひとつの教訓を得た。  
  
  心頭滅却すれば150kgもまた軽し  
  
 いかなる困難を前にしようと、心頭滅却した俺の前ではそれは20キロのバーの重さとさほど変わらないのである。  
 その境地に達することができてこそあらゆる恐怖心を拭い去ることができるのだ。  
 
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