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祖父のビンタは大和魂

126 :無記無記名 :2005/11/05(土) 23:49:23 ID:Nocr84Kt
>>1
馬鹿やろう!!
貴様それでも日本男児か!!
そんな軟弱な精神で心身を練磨できると思ってるのか!!
だが、心配することはない、実は俺も最初にジムに入会する時はおまえと同じだった。
どうやらこの流れは俺の過去の経験について語らねばならないようだな・・

それはある日新聞に挟んであったジムの新会員募集のチラシを読んでいたときのことだった。

 俺「はあ・・・ジムに通って体を鍛えたいなあ・・でも怖いしなあ・・」

それを聞いていた俺のおじいちゃんが突然俺を平手打ちした。
おじいちゃんの手のひらは俺のあごを捕らえ、俺の体は吹っ飛ばされ壁にたたきつけられた。

 おじいちゃん「貴様それでも日本男児か!!
     男はやると決めたら、命を懸けてその試練に飛び込むものだ!!」

 俺「でも、入会したらいきなりマッチョの男数人に取り囲まれてベンチプレス100kgとか無理やりやらされて
   いじめられるかもしれないじゃないか!!」

 おじいちゃん「馬鹿やろう!!戦時中はそんな軟弱な男などいなかったぞ!!」

そして、おじいちゃんが戦時中に特攻隊に入隊したときのことを語り始めたのである。
それは戦争が敗戦色に染まりつつある中、1945年のある深夜のことだった。
静まり返る東京に急遽サイレンが鳴り響いたのである。
強風の吹きすさぶまだ寒さの残る深夜に突如B29,344機の大編隊が現れたのである。
さまざまな条件が重なり防空レーダーは事前に編隊を捕捉することができず、
サイレンが鳴らされたのは焼夷弾が投下されてからのことだった。
大編隊は女子供老人など無差別に焼き払っていく。
焼夷弾が東京の街に円を書くように取り囲む炎を作り出し、その内側を埋めていくように焼夷弾を投下する。
逃げ場を失い一夜で失われた人命は10万人に達した。
レーダーが捕捉できなかったことにより当時、防空航空隊に所属しながら迎撃が間に合わなかった祖父は
その時のゴミくずのように焼き払われる女性や子供老人の姿を見て特攻隊に志願したのである。
だが、沖縄で米航空母艦を発見し特攻を敢行するも雨あられと飛び交う対空砲火に撃墜され生き残ったのだ。

おれはマッチョにいじめられることを恐れていた自分を恥じた。
次の日、俺は「必勝」と書かれた鉢巻を閉めジムに入会しにいったのである。
祖父のビンタは痛みとともに俺に大和魂をも吹き込んだのである。

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