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    知者、知におぼれる、策士、策におぼれる
知者、知におぼれる、策士、策におぼれる
- 460 :無記無記名 :2005/12/10(土) 15:49:47 ID:XfVB8Drn
 -  筋トレなんでも相談スレッドより 
 馬鹿やろう!!  
 何が適当な重さだ!!  
 いつから日本人はそんなに軟弱になったんだ!!  
 燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや  
 俺の言わんとしてることは言っても理解できないだろうから、どうやら俺の過去の経験を語ってその意図を感じ取ってもらうしかなさそうだな・・  
  
  
 それは3年前のある冬このとだった。  
 おれは日々、ジムで心身を練磨する毎日を過ごしていて、その日もジムに向かっていた。  
 俺はジムに着くなりスクワットをすべく、バーベルに100kgをセットしアップをする。  
 それを終えると、本番セットをするために180kgをセットした。  
 バーベルを抱え込み静寂が周囲を包み込む。  
 その静寂とは対照的に心の中では闘気が炎のように燃え上がる。  
  
  デヤァァァァァァァー!!!  
  
 180kgを抱えたまましゃがみパラレル状態から気合と共に上下する。  
 8レプスやる予定だったが、調子が悪く5レップスで終了した。  
  
  俺「今日は調子が悪いな、2セット目は少し押さえて140kgにしておくか、これが適当な重量だな。」  
  
 おれがそう言って20kgプレートを取り外していると、どこからともなく豪腕パンチが飛んできた。  
 その拳は俺の顎を捉え、おれの体は20kgプレートを手にしたまま宙を舞い壁にたたきつかられた。  
 起き上がると、そこにはジム内でも「スクワットの鬼」と異名を持つ先輩の姿があった。  
  
  先輩「何が適当な重量だ!日本男児というのは一度決めたことは最後までやり通すもんだ!  
    180kgでやるのがベストだとおもえば、体調が悪かろうとやり通す。  
    例え筋繊維がすべてずたずたになろうとも諦めない心が必要だ。  
    ウェイトトレーニングとは科学的で合理主義に基づくものだ。  
    だが、そんな合理主義の中にも大和魂を忘れてはならない。」  
  
 おれは愕然とした。  
 たしかに、ウェイトトレーニングは栄養学をはじめさまざまな科学的理論に基づいて成り立っている。  
 さまざまな知識が融合した総合トレーニングである。  
 だが、いつしか知識におぼれて、どんな困難にも負けない魂というものが失われていたのだ。  
  
  知者、知におぼれる、策士、策におぼれる  
  
 おれは豊富な知識に満足し、いつしかトレーニングでもっとも大切な心を失っていたのだ。  
 俺は悟った。  
 和魂洋才、合理主義に取り囲まれながらも、魂だけは何物にも負けない折れない心でなければならなく、そこでは妥協など許されないのだ。  
   
 
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