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    魂のトレーニング − レスリング部員物語
魂のトレーニング − レスリング部員物語
- 490 :無記無記名 :2005/12/20(火) 10:36:18 ID:rkJFKQsI
 -  ◆筋トレなんでも質問スレッド◆91kg 
 http://sports9.2ch.net/test/read.cgi/muscle/1134909848/ 
  
 65 名前:無記無記名 投稿日:2005/12/20(火) 10:21:30 ID:nWYbZe7A 
 >>57  
 馬鹿やろう!!  
 何が「効率的に筋トレをする場合どの種目をやればいいでしょう?」だ!!  
 お前の文章は全体から弱気と不安がにじみ出てる、そんなことでバルクアップできると思ってるのか!!  
 最も大切なのはどんなトレーニング種目をするかじゃない。  
 お前のような弱腰野郎に何を言っても理解できないだろうから、どうやらこの流れは俺の過去の経験について語らねば駄目なようだな・・  
  
  
 それは、俺が高校3年のときであった。  
 おれは中学時代アマレスの選手になりたかったため、アマレスで名門で全寮制の高校に進学した。  
 180cm80kgまで鍛え上げたその体は高校生としては構内でも圧倒的なオーラを放っていた。  
 その日も高校のトレーニング室でウェイトトレーニングを行う。  
 おれはスクワット用の台に近づき、おもむろに180kgをセットした。  
 周囲の人々がそのプレートのずらりと並んだバーベルに注目する。  
 それもそのはずである、この高校でこれだけの重量を扱えるのは数人程度しかいないからだ。  
 バベルを担ぎ、静寂があたりを包み込む。  
  
  デヤァァァァァァァー!!  
  
 まるで樹齢3000年の一位樫のような、堂々としていて力強く大地にを張っているかのようなバルクアップされた足が更にパンプアップされていく。  
 その力強い大腿からにじみでるオーラと180kgバーベルから放つ圧倒的重量感とのハーモニーは、高校生の領域はるかに超えた世界を作り出していた。  
 8レプスを終え俺は近くのいすに座りながら後輩部員と会話をしていた。  
  
  後輩「180kgなんてすごいですね。どんなメニューを組んでるんですか?」  
  
  俺「ガハハハハ!!まあ高校生では恐らくこれ以上まで伸ばすことはほぼ限界って言うぐらいの完成度だろうな!!  
   筋肉なんて完璧なメニューをこなしていけば完璧な仕上がりになるもんさ。」  
  
 そのときである、どこからともなく丸太のような腕から放たれる豪腕パンチが俺の顎を的確に捉え、俺の体は宙に舞った。  
 それは一連のおれの行動を傍で見ていたアマレスの部長の巨体から繰り出されたものであった。  
 そのスクワット重量は200kgを超え、マスコミからも次世代を担う日本アマレス界のホープと称されている男である。  
  
  部長「馬鹿やろう!!お前はそんな気持ちでトレーニングをしていたのか!!  
     トレーニングというのは工場の単純作業じゃないんだよ!!  
     すこしでも向上しようというテコでも動かない強靭な意欲とそれを支える負けない魂がないと駄目なんだよ!!」  
  
 おれは薄れ行く意識の中、高校の寮に入る前に父と話した会話が頭に浮かんだ。  
 父は、大学時代アマレスの有力選手であったが、オリンピック出場をできなかったことをよく悔やんで愚痴をこぼしていたものだ。  
 同じ部員であったオリンピック出場選手とまったく同じメニューを休まずやっていた父はその経験から俺にこう言ったことがある。  
  
  同じトレーニングをしていても、向上心をもちながらトレーニングしているのとそうでないのでは出来上がってくる体が違う  
  
 当時のおれは同じ動作をすれば、理論上同じ結果が出るはずであり、そんなのは気のせいだと思っていた。  
 だが、目の前にいるこの部長は高校入学当時は体格、パワー共にほぼ同程度だったのに、今スクワットの数値が180kgと200kgという差が出ていることに気づいた。  
 それは、現状に満足してしまっている俺と、現状に満足せず更に上を目指している部長との意欲の差だったのである。  
    
  仏作って魂入れず  
  
 魂のこもっていないトレーニングなど、ラジオ体操と大差ないのであり、トレーニングに最も大切なのはそのメニューではなく、テコでも動かない強い向上心を伴って行うかどうかなのである。   
 
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